mysqld_safe
は、mysqld
デーモンを Unix
で起動するときの推奨される方法です。mysqld_safe
により、エラー発生時にサーバを再起動したり、ランタイム情報をログファイルに記録するなどのセーフティ機能が加わります。
注意: MySQL 4.0
より前は、mysqld_safe
は
safe_mysqld
という名前でした。下位互換性を維持するため、しばらくの間、MySQL
バイナリディストリビューションには
mysqld_safe
へのシンボリックリンクとして
safe_mysqld
が含められています。
--mysqld=#
または
--mysqld-version=#
を使用しない場合、mysqld_safe
は、mysqld-max
という名前の実行可能ファイルがあればこれを使用します。このファイルがなければ、mysqld_safe
は mysqld
を開始します。これにより、mysqld
の代わりに mysqld-max
が使用されるかどうかのテストを簡単に実行できます。mysqld-max
を mysqld
のある場所にコピーするだけで、前者が使用されます。
通常、mysqld_safe
スクリプトは編集しないでください。代わりに、my.cnf
ファイルの [mysqld_safe]
セクションの mysqld_safe
にオプションを設定します。mysqld_safe
は、オプション設定ファイルの
[mysqld]
、[server]
、[mysqld_safe]
の各セクションからすべてのオプションを読み取ります(下位互換性のため、[safe_mysqld]
セクションからもオプションが読み取られます)。
See 項4.1.2. 「my.cnf
オプション設定ファイル」。
注意: mysqld_safe
に対するコマンドラインオプションはすべて
mysqld
に渡されます。mysqld
がサポートしていないオプションを
mysqld_safe
で使用するには、オプション設定ファイルでそのオプションを指定する必要があります。
mysqld_safe
のオプションのほとんどは、mysqld
のオプションと同じです。 See
項4.1.1. 「mysqld
コマンドラインオプション」。
mysqld_safe
は、以下のオプションをサポートします。
--basedir=path
,
--core-file-size=#
mysqld
が作成できるコアファイルのサイズ。ulimit
-c
に渡される。
--datadir=path
,
--defaults-extra-file=path
,
--defaults-file=path
,
--err-log=path(4.0 で廃止。代わりに
--log-error を使用すること)
,
--log-error=path
上記ファイルにエラーログを書き込む。 See 項4.10.1. 「エラーログ」。
--ledir=path
mysqld
のパス。
--log=path
,
--mysqld=mysqld-version
ledir
ディレクトリ内にある起動する
mysqld
バージョンの名前。
--mysqld-version=version
--mysqld=
と同様であるが、ここでは
mysqld
のサフィックスのみ指定する。
たとえば、--mysqld-version=max
を使用すると、mysqld_safe
は
ledir/mysqld-max
バージョンを起動する。--mysqld-version
の引数が空白の場合、ledir/mysqld
が使用される。
--nice=#(MySQL 4.0.14 で追加)
,
--no-defaults
,
--open-files-limit=#
mysqld
が開くことのできるファイルの数。ulimit
-n
に渡される。注意:
これを正常に機能させるには、mysqld_safe
を root
として起動する必要がある。
--pid-file=path
, --port=#
, --socket=path
,
--timezone=#
タイムゾーン(TZ
)変数を、このパラメータの値に設定する。
--user=#
mysqld_safe
スクリプトは、MySQL
のソースバージョンまたはバイナリバージョンのどちらでインストールされたサーバでも起動できるように記述されています。サーバが多少異なる場所にインストールされていても問題ありません。mysqld_safe
は、以下のいずれかの条件が満たされていることを必要とします。
mysqld_safe
を起動するディレクトリとの相対関係でサーバとデータベースを検出できる。mysqld_safe
は、その作業ディレクトリ以下で、bin
ディレクトリと data
ディレクトリ(バイナリディストリビューションの場合)、または
libexec
ディレクトリと
var
ディレクトリ(ソースディストリビューションの場合)を探す。MySQL
インストールディレクトリ(たとえば、バイナリディストリビューションの場合は
/usr/local/mysql
)から
mysqld_safe
を実行する場合、この条件が満たされていることが必要である。
サーバおよびデータベースを作業ディレクトリとの相対関係で検出できない場合、mysqld_safe
は絶対パスによって検出しようとする。通常、この場所は、/usr/local/libexec
や /usr/local/var
になる。実際の場所は、ディストリビューションがビルドされたときに決定され、ここから
mysqld_safe
が起動する。MySQL
が標準の場所にインストールされている場合、この絶対パスが正しいことが必要になる。
mysqld_safe
はその作業ディレクトリに相対してサーバとデータベースを探すため、MySQL
インストールディレクトリから
mysqld_safe
を開始するのであれば、MySQL
のバイナリディストリビューションはどこにでもインストールできます。
shell>cd mysql_installation_directory
shell>bin/mysqld_safe &
MySQL インストールディレクトリから起動しても
mysqld_safe
が失敗する場合、システムにとって正しい
mysqld
のパスとパス名オプションが使用されるように修正します。注意:
MySQL
をアップグレードすると、mysqld_safe
の修正バージョンは上書きされます。再インストールできるように、編集バージョンのコピーを取っておいてください。
This is a translation of the MySQL Reference Manual that can be found at dev.mysql.com. The original Reference Manual is in English, and this translation is not necessarily as up to date as the English version.