レプリケーション セットアップに関連するサーバをアップグレードする場合、アップグレード手順は使用中のサーバのバージョンおよびアップグレードしようとしているバージョンによって異なります。
この項は、MySQL 3.23、4.0 または 4.1 から MySQL 5.1 へのレプリケーションをアップグレードするときに該当します。4.0 のサーバは 4.0.3 以降である必要があります。
マスタを初期の MySQL リリース シリーズから 5.1 にアップグレードする場合、そのマスタのすべてのスレーブで同一の5.1.x リリースを使用していることを確認してください。そうでない場合は、まずスレーブをアップグレードしてください。それぞれのスレーブをアップグレードするには、まずスレーブらをシャットダウンし、それぞれを適切な 5.1.x にアップグレードし、再起動させ、複製を再開します。5.1 のスレーブは、アップグレード前に書き込まれたリレー ログを読み込むことができ、そこに含まれているステートメントを実行することができます。アップグレードが行われた後にスレーブによって作成されたリレーログは、5.1 形式です。
スレーブをアップグレードした後は、マスタをシャットダウンし、スレーブと同様にマスタを同一の 5.1.x リリースでアップグレードし、再起動します。5.1 のマスタは、アップグレード前に書き込まれたリレー ログを読み込むことができ、それらを 5.1 のスレーブに送信することができます。スレーブは、古い形式を認識し、それに応じて正確に処理します。アップグレード後にマスタによって作成されたバイナリ ログは、5.1 形式です。これも同様に、5.1 スレーブが認識します。
言い換えれば、MySQL 5.1 へアップグレードする際には特に注意することはありません。ただし、マスタを 5.1 にアップグレード可能な状態にする前に、スレーブが MySQL 5.1 である必要があります。ノート:5.1 から古いバージョンへダウングレード (格下げ) することはできません。5.1 のバイナリ ログまたはリレー ログでの処理が完了したことを確認してから、ダウングレードで先に進む前に、それらを削除してください。
レプリケーション セットアップを以前のバージョンにダウングレードすることは、ステートメント ベースから行ベースのレプリケーションに変更した後、あるいは最初に行ベースのステートメントが binlog に書き込まれた後にはできません。詳細は 項5.1.2. 「レプリケーション フォーマット」 を参照してください。