MySQL サーバ、mysqld は、 MySQL 設定の中核を担うメイン プログラムです。このプログラムには、MySQL を設置するときの設定方法やサーバの起動と停止の関連スクリプトなどを添付しています。このセクションでは、サーバと関連プログラムの概要について説明します。次のセクションでは、そのプログラムに関する詳細について説明します。
MySQL
プログラムには様々なオプションがあります。それぞれのプログラムには、プログラム
オプションの詳細などを示す --help
オプションがあります。必要に応じて、mysqld
--help コマンドを試行してください。
MySQL の標準プログラム (デフォルト値) は、コマンドラインまたはオプション ファイルなどで指定して、書き換えることができます。詳細は、項3.3. 「プログラム・オプションの指定」 を参照してください。
次のリストは、MySQL サーバと関連プログラムの概説です。
SQL デーモン (MySQL サーバ)。クライアントがサーバへ接続することで、データベースへアクセスするという仕組みであるため、クライアント プログラムを使用するには、mysqld が稼動していることが条件となる。詳細は 項4.2. 「mysqld — MySQL サーバ」 を参照のこと。
サーバの起動スクリプト。mysqld_safe で、mysqld の起動を試行する。詳細は 項4.3.1. 「mysqld_safe — MySQL サーバ スタートアップ スクリプト」 を参照のこと。
サーバの起動スクリプト。System V の実行ディレクトリを使用しているシステムで使用するスクリプトである。これで 特定の動作レベルのシステム サービスを立ち上げる。このスクリプトは、MySQL サーバを起動するために、mysqld_safe を呼び出す。詳細は 項4.3.2. 「mysql.server — MySQL サーバ スタートアップ スクリプト」 を参照のこと。
サーバの起動スクリプト。複数サーバを使用している場合の起動、停止を行う。詳細は
項4.3.3. 「mysqld_multi — 複数のMySQL サーバ管理」
を参照のこと。mysqld_multi
の択一的なコマンドには、mysqlmanager
がある。これを MySQL Instance Manager
と呼ぶ。詳細は 項4.4. 「mysqlmanager — MySQL Instance Manager」
を参照のこと。
このスクリプトは MySQL データベースを作成し、デフォルト権限で特権テーブルを初期設定する。MySQL を初めてシステムにインストールするときに一度だけ実行する。詳細は 項2.10.2. 「Unix のインストール後のプロシージャ」 を参照のこと。
MySQL Instance Manager は MySQL サーバの監視と管理を行うプログラム。詳細は 項4.4. 「mysqlmanager — MySQL Instance Manager」 を参照のこと。
MySQL アップグレード操作を行った後にこのプログラムを使う。このプログラムは、新しいバージョンの MySQL で発生した変更にあわせて権限テーブルを更新する。詳細は 項4.5.2. 「mysql_fix_privilege_tables — MySQL システム テーブルのアップグレード」 を参照のこと。
ノート: MySQL 5.1.7 以降は、mysql_upgrade よりも優先のコマンドである。
MySQL アップグレード操作を行った後にこのプログラムを使う。このプログラムは、テーブルの互換性をチェックし、必要に応じて修正を行う。そして、新しいバージョンの MySQL で発生した変更を特権テーブルで更新する。詳細は 項4.5.4. 「mysql_upgrade — MySQL アップグレードのテーブル チェック」 を参照のこと。
このプログラムは zoneinfo
データベース (タイム
ゾーンを記述しているファイル セット)
のホスト
システムの内容を使用して、mysql
のタイム ゾーン
テーブルをロードする。詳細は
項4.5.5. 「mysql_tzinfo_to_sql — タイム ゾーン テーブルのロード」 を参照のこと。
このプログラムは Windows で使用。ソース ディストリビューションを建てたあとに、インストール用の MySQL ディストリビューションをパッケージ化する。詳細は 項4.5.1. 「make_win_bin_dist — Package MySQL 配布 (ZIP アーカイブ)」 を参照のこと。
サーバ ホストでは他のプログラムも稼動しています。