mysqladminは管理オペレーションを実行するためのクライアントです。サーバコンフィグや現在ステータスのチェックのほか、データベースの作成・破棄、他にもさまざまな用途があります。
mysqladminは以下のように起動してください。
shell> mysqladmin [options
] command
[command-arg
] [command
[command-arg
]] ...
mysqladminは以下のリストで紹介されているコマンドをサポートしています。コマンドの中にはコマンド名の後にアーギュメントが続きます。
create
db_name
db_name
という名前の新しいデータベースを作成します。
debug
エラーログにデバッグ情報を書き込むようにサーバに知らせます。
MySQL 5.1.12に始まり、イベントスケジューラーの情報も含まれています。 項19.4. 「Event Scheduler Status」 を参照してください。
drop
db_name
db_name
という名前のデータベースとそのテーブルを全て削除します。
extended-status
サーバステータス変数とその値を表示します。
flush-hosts
ホストキャッシュ内の情報を全てフラッシュします。
flush-logs
ログを全てフラッシュします。
flush-privileges
グラントテーブルを再ロードします(reload
と同じ)。
flush-status
ステータス変数をクリアします。
flush-tables
テーブルを全てフラッシュします。
flush-threads
スレッドキャッシュをフラッシュします。
kill
id
,id
,...
サーバスレッドを消去します。複数スレッドID値が提供されている場合、リストにはスペースが存在しないことになります。
old-password
new-password
これはpassword
コマンドと似ていますが、古い(4.1以前)パスワードハッシュフォーマットを使用してパスワードを記憶します。(詳しくは項4.7.9. 「MySQL 4.1 のパスワードハッシュ」をご確認ください。)
password
new-password
新しいパスワードをセットします。これによりサーバへの接続に使うmysqladminのアカウントパスワードをnew-password
に変更します。よって、同じアカウントを使用してmysqladmin
(あるいは他のクライアントプログラム)
を起動するとき、新しいパスワードを指定しなければいけません。
もしnew-password
値がスペースやコマンドインタープリタにとって特別なキャラクタを含んでいる場合、クオートで囲まなければいけません。Windowsでは、シングルクオートではなくダブルで囲むようにしてください。シングルクオートはパスワードの一部として認識されてしまいます。例:
shell> mysqladmin password "my new password"
ping
サーバが作動しているかをチェックします。サーバが作動している場合mysqladminのリターンステータスは
0
になり、作動していない場合1になります。Access
denied
のようなエラーの場合でも0となります。これは、サーバは作動しているが接続を拒否した形になり、サーバが作動していない状態とは異なるからです。
processlist
アクティブなサーバスレッドのリスト表示します。これはSHOW
PROCESSLIST
ステートメントの出力に似ています。--verbose
オプションが提供されている場合、出力はSHOW
FULL
PROCESSLIST
と似ています。(詳しくは項12.5.4.24. 「SHOW PROCESSLIST
構文」をご確認ください。)
reload
グラントテーブルを再ロードします。
refresh
全テーブルをフラッシュし、ログファイルを閉じて、開きます。
shutdown
サーバを停止させます。
start-slave
スレーブサーバの複製を開始します。
status
短いサーバステータスメッセージを表示します。
stop-slave
スレーブサーバの複製を停止します。
variables
サーバシステム変数とその値を表示します。
version
サーバよりバージョン情報を表示します。
全てのコマンドは独特のプリフィックスで省略できます。例:
shell> mysqladmin proc stat
+----+-------+-----------+----+---------+------+-------+------------------+
| Id | User | Host | db | Command | Time | State | Info |
+----+-------+-----------+----+---------+------+-------+------------------+
| 51 | monty | localhost | | Query | 0 | | show processlist |
+----+-------+-----------+----+---------+------+-------+------------------+
Uptime: 1473624 Threads: 1 Questions: 39487
Slow queries: 0 Opens: 541 Flush tables: 1
Open tables: 19 Queries per second avg: 0.0268
mysqladmin statusコマンド結果は以下の値を表示します。
MySQLサーバが作動している秒数です。
アクティブスレッド(クライアント)の数です。
サーバが起動して以来クライアントからよせられた質問(クエリ)の数です。
long_query_time
秒よりも時間を要したクエリの数です。項4.11.5. 「スロー クエリ ログ」
を参照してください。
サーバによって開かれていないテーブルの数です。
サーバが実行したflush-*
、refresh
、そしてreload
コマンドの数です。
現在開いているテーブルの数です。
mysqldによって直接割り当てられたメモリの量です。この値は、MySQLが--with-debug=full
でコンパイルされたときのみ表示されます。
mysqldによって直接割り当てられたメモリの最大量です。この値は、MySQLが--with-debug=full
でコンパイルされたときのみ表示されます。
Unixソケットファイルを使用してローカルサーバに接続する際mysqladmin shutdownを実行した場合、mysqladminはサーバのプロセスIDが取り除かれるまで待ちます。これはサーバが正しく停止したことを確認するためです。
mysqladminは次のオプションをサポートします。
ヘルプ メッセージを表示し、閉じます。
キャラクタ セットがインストールされるディレクトリです。項4.10.1. 「データおよびソート用キャラクタ セット」 を参照してください。
双方が圧縮をサポートしている場合、クライアント・サーバ間で行きかう情報を全て圧縮します。
コマンドの実行反復回数。これは--sleep
オプションでのみ作動します。
--debug[=
,
debug_options
]-#
[
debug_options
]
デバッグのログを書き込みます。debug_options
文字列は大抵
'd:t:o,
.file_name
'
になります。'd:t:o,/tmp/mysqladmin.trace'
がデフォルトになります。
--default-character-set=
charset_name
charset_name
をデフォルトキャラクタセットとして使用します。項4.10.1. 「データおよびソート用キャラクタ セット」
を参照してください。
drop
コマンドの確認を要求しません。複数のコマンドでは、エラーが発生しても続けます。
db_name
--host=
,
host_name
-h
host_name
与えられたホスト上でMySQLサーバに接続します。
--password[=
,
password
]-p[
password
]
サーバに接続する際使用するパスワードです。ショートオプションフォーム(-p
)を使用した場合、オプションとパスワードの間にスペースを置くことはできません。コマンドライン上で--password
あるいは-p
に続くオプションからpassword
値を取り除いた場合、パスワード値を求められます。
コマンドライン上でのパスワードの特定は安全ではありません。項4.8.6. 「パスワードのセキュリティ」 を参照してください。
コネクションに使用するTCP/IPポート番号です。
--protocol={TCP|SOCKET|PIPE|MEMORY}
使用するべき接続プロトコルです。
--sleep
オプションと使用された場合の現在値と以前の値の差異を表します。現時点では、このオプションはextended-status
コマンドのみと併用できます。
サーバとの接続が確立できないときは閉じてください。
コマンドは反復実行、delay
秒間スリープしてください。--count
オプションは反復回数を決定します。
localhost
の接続用に使用する、ユニックスではソケットファイル、Windowsでは使用する名づけられたパイプ。
--ssl
で始まるオプションは、SSLを介してサーバに接続し、SSL
キーや証明の場所を明示するか否かを指定します。項4.8.7.3. 「SSL コマンド オプション」
を参照してください。
--user=
,
user_name
-u
user_name
サーバに接続する際使用するMySQLユーザ名です。
Verbose モードプログラムの動作についてさらに情報をプリントアウトする。
バージョン情報を表示し、閉じます。
縦に出力をプリントします。これは--relative
に似ていますが、出力が縦にプリントされます。
接続が確立できない場合、アボートせずに休止してから再トライします。count
値が提供されている場合、再トライ回数を表しています。デフォルトは1回です。
--
構文を使用することで以下の構文をセットすることができます。
var_name
=value
--set-variable=
or var_name
=value
-O
構文を使用することで、変数をセットすることも可能です。構文は反対語となっています。.
var_name
=value