MySQL のソース ディストリビューションをインストールする際に実行する基本的なコマンドは以下のようになります。
shell>groupadd mysql
shell>useradd -g mysql mysql
shell>gunzip < mysql-
shell>VERSION
.tar.gz | tar -xvf -cd mysql-
shell>VERSION
./configure --prefix=/usr/local/mysql
shell>make
shell>make install
shell>cp support-files/my-medium.cnf /etc/my.cnf
shell>cd /usr/local/mysql
shell>bin/mysql_install_db --user=mysql
shell>chown -R root .
shell>chown -R mysql var
shell>chgrp -R mysql .
shell>bin/mysqld_safe --user=mysql &
ソースの RPM から起動する場合、以下を実行します。
shell> rpmbuild --rebuild --clean MySQL-VERSION
.src.rpm
これによりインストールできるバイナリの RPM が作成されます。旧バージョンの RPM は、コマンド rpmbuild を rpm で置き換える必要があります。
注:このプロシージャでは MySQL のアカウントのパスワードは設定しません。以下のプロシージャの後、項2.10. 「インストール後の設定とテスト」 に進みインストール後の設定およびテストを行います。
上述のソース ディストリビューションを使用した MySQL のインストールに関する詳細な説明は以下のようになります。
mysqld にログイン ユーザーとグループを追加するには以下を実行します。
shell>groupadd mysql
shell>useradd -g mysql mysql
これらのコマンドにより mysql
グループと mysql
ユーザーを追加します。useradd
および groupadd の構文は Unix
のバージョンにより多少異なったり、あるいはadduser
および addgroup
など異なる名前が付く場合があります。
ユーザーやグループをmysql
のではなく別の名前に変更することもできます。その場合、以下の手順で別の名前をつけます。
ディストリビューションを解凍するディレクトリを選択してロケーションをそれに変更します。
ディストリビューションを 項2.1.3. 「MySQL の取得方法」 の説明に従って取得します。
ディストリビューションを現在のディレクトリに解凍します。
shell> gunzip < /path/to/mysql-VERSION
.tar.gz | tar xvf -
このコマンドで
mysql-
名のディレクトリが作成します。
VERSION
GNU tar
では、gunzip
の個別の呼び出しは必要ありません。ディストリビューションを解凍し取り出す際に以下のコマンドも使用できます。
shell> tar zxvf /path/to/mysql-VERSION-OS
.tar.gz
ロケーションを解凍したディストリビューションの上段のディレクトリに変更します。
shell> cd mysql-VERSION
現在は MySQL をこの上段のディレクトリから設定してビルドする必要があります。別のディレクトリにビルドすることはできません。
リリースを設定してすべてをコンパイルします。
shell>./configure --prefix=/usr/local/mysql
shell>make
configure を実行する時、他のオプションを指定みてはいかがでしょう。オプション リストを表示するには ./configure --help を実行します。項2.9.2. 「典型的な configure オプション」、には更に有用なオプションの説明がいくつかあります。
configure が失敗して MySQL
メーリング
リストに協力を求める際は、その問題の解決に役立つと思われる
config.log
の行を含めてください。また
configure
の出力の少なくとも最後の数行も含めてください。レポートを提出する際は、項1.7. 「質問またはバグの報告」
の説明を使用してください。
コンパイルに失敗した場合には、項2.9.4. 「MySQL のコンパイルに関する問題」 を参照してください。
ディストリビューションのインストール
shell> make install
オプション
ファイルを設定する際は、support-files
ディレクトリにあるどれか一つをテンプレートとして使用します。例えば、
shell> cp support-files/my-medium.cnf /etc/my.cnf
これらのコマンドを root
として実行する必要があるかも知れません。
InnoDB
テーブルのサポートを設定するには、/etc/my.cnf
ファイルを編集し、 innodb_...
で始まるオプション行の前にある
#
記号を削除し、任意のオプション値に変更します。項3.3.2. 「オプションファイルの使用」、および
項13.5.3. 「InnoDB
設定」 参照。
ロケーションをインストールのディレクトリに変更します。
shell> cd /usr/local/mysql
今まで MySQL をインストールしたことがない場合には、MySQL 許諾テーブルを作成する必要があります。
shell> bin/mysql_install_db --user=mysql
コマンドを root
として実行する場合、以下の
--user
オプションを使用する必要があります。オプションの値はサーバに稼動に使用する最初のステップで作成したログイン
アカウント名になります。そのユーザーでログインしてそのコマンドを実行する場合、--user
オプションは無視できます。
mysql_install_db を MySQL の許諾テーブルの作成に使用した後、手動でサーバを再起動する必要があります。これを行うための mysqld_safe コマンドは後のステップで説明します。
プログラム バイナリの所有者を
root
に、データ
ディレクトリの所有者を mysqld
を運用するユーザーに変更します。インストール
ディレクトリ (/usr/local/mysql
)
にいると想定した場合、そのコマンドは以下のようになります。
shell>chown -R root .
shell>chown -R mysql var
shell>chgrp -R mysql .
最初のコマンドはファイルの所有者属性を
root
ユーザーに変更します。2
番目のコマンドはデータ
ディレクトリの所有者属性
mysql
ユーザーに変更します。3
番目のコマンドはグループ属性を
mysql
グループに変更します。
マシンをブートしたときに MySQL
を自動的に起動する場合は、support-files/mysql.server
をシステムの起動ファイルがあるロケーションにコピーします。詳細は
support-files/mysql.server
のスクリプトおよび
項2.10.2.2. 「MySQL を自動的に起動・停止する」 にもあります。
DBI
および
DBD::mysql
Perl
モジュールをインストールする場合、bin/mysql_setpermission
スクリプトを使用して新しいアカウントを設定できます。その手順は、項2.15. 「Perl のインストールに関する注釈」
を参照してください。
すべてをインストールしたら、ディストリビューションをテストする必要があります。MySQL サーバを起動するには、以下のコマンドを使用します。
shell> /usr/local/mysql/bin/mysqld_safe --user=mysql &
そのコマンドが直ぐに失敗し、mysqld
ended
をプリントした場合、そのデータ
ディレクトリの
ファイルから情報を入手できます。
host_name
.err
mysqld_safe に関する詳細は、項4.3.1. 「mysqld_safe — MySQL サーバ スタートアップ スクリプト」 にあります。
注:MySQL のグラント テーブルのアカウントには最初はパスワードがありません。サーバの起動後に 項2.10. 「インストール後の設定とテスト」 の説明に従ってパスワードをアカウントに設定する必要があります。