この項では MySQL サーバの起動に関する一般的な概要を説明します。以下の数項では MySQL サーバのコマンドラインあるいは Windows のサービスとしての起動に特化した情報を提供します。
ここでは MySQL を Noinstall
バージョンを使用してインストールした場合、あるいは
MySQL を GUI
ツールを使用しないで手動で設定してテストする場合に関する情報を提供します。
以下の例では MySQL をデフォルトのロケーション
C:\Program Files\MySQL\MySQL Server
5.1
にインストールしたものとして説明します。異なるロケーションに
MySQL
をインストールしている場合には例示のパス名を変更します。
Windows NT、2000、XP、あるいは 2003 などの NT-ベースのシステムでは、クライアントには 2 つのオプションがあります。それらは TCP/IP を使用し、サーバが名前付きパイプの接続をサポートしている場合には名前付きパイプも使用できます。MySQL で TCP/IP を Windows NT 4 で使用する場合、サービス パック 3 (あるいはそれ以降) をインストールする必要があります。
Windows 95、98、あるいは Me 上では、MySQL クライアントは常に TCP/IP を使用したサーバに接続します。(これによりネットワークのどのマシンでもお客様の MySQL サーバに接続します。.)この理由により、 MySQL を起動する前にお客様のマシンに TCP/IP のサポートがインストールされているか確認する必要があります。TCP/IP は Windows CD-ROM にあります。
旧 Windows 95 リリース (例えば、OSR2) を使用している場合、旧 Winsock を使用している可能性があります。MySQL には Winsock 2 が必要です。最新版の Winsock は http://www.microsoft.com/ で入手できます。Windows 98 は新しい Winsock 2 ライブラリを使用していますので、ライブラリを更新する必要はありません。
サーバを --shared-memory
オプションで起動した場合、Windows 上の MySQL
は共有メモリの接続もサポートします。クライアントは
--protocol=memory
オプションを使用して共有メモリで接続できます。
どのサーババイナリを実行するかについては、項2.3.8. 「MySQL サーバ タイプの選択」 を参照してください。
テストはコンソール ウインドウ (あるいは 「DOS ウインドウ」) のコマンド プロンプトで行います。このようにウインドウにサーバの状況に関するメッセージが表示されますので状況を用意に確認できます。設定に何か問題があった場合には、これらのメッセージで問題を特定して修正できます。
サーバを起動するには、以下のコマンドを入力します。
C:\> "C:\Program Files\MySQL\MySQL Server 5.1\bin\mysqld" --console
InnoDB
サポートを含むサーバでは、以下のメッセージに類似したメッセージがサーバの起動時に表示されます
(パラメータをサイズは異なる場合があります)。
InnoDB: The first specified datafile c:\ibdata\ibdata1 did not exist: InnoDB: a new database to be created! InnoDB: Setting file c:\ibdata\ibdata1 size to 209715200 InnoDB: Database physically writes the file full: wait... InnoDB: Log file c:\iblogs\ib_logfile0 did not exist: new to be created InnoDB: Setting log file c:\iblogs\ib_logfile0 size to 31457280 InnoDB: Log file c:\iblogs\ib_logfile1 did not exist: new to be created InnoDB: Setting log file c:\iblogs\ib_logfile1 size to 31457280 InnoDB: Log file c:\iblogs\ib_logfile2 did not exist: new to be created InnoDB: Setting log file c:\iblogs\ib_logfile2 size to 31457280 InnoDB: Doublewrite buffer not found: creating new InnoDB: Doublewrite buffer created InnoDB: creating foreign key constraint system tables InnoDB: foreign key constraint system tables created 011024 10:58:25 InnoDB: Started
サーバが起動シーケンスを終了すると、以下のようなメッセージが表示されます。このメッセージが表示されるとサーバがクライアント接続の用意が整ったことを意味します。
mysqld: ready for connections Version: '5.1.15-beta' socket: '' port: 3306
サーバは生成する分析に関する出力をコンソールに書き続けます。クライアント プログラムを実行する新しいコンソール ウインドウを開くことができます。
--console
オプションを削除すると、サーバは分析の出力をデータ
ディレクトリ (C:\Program Files\MySQL\MySQL
Server 5.1\data
デフォルト)
のエラーログに書き込みます。エラーログは
.err
拡張付きのファイルです。
注:MySQL のグラント テーブルのアカウントには最初はパスワードがありません。サーバの起動後に 項2.10. 「インストール後の設定とテスト」 の説明に従ってパスワードをアカウントに設定する必要があります。