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この項は「手引書」 で MySQL Cluster の計画、インストール、設定、および運営に関して説明します。その一方で 項14.4. 「MySQL Cluster の設定」 の例では様々なクラスタの構築および設定について詳しく説明します。ここで説明するガイドラインおよびプロシージャを実行することによって可用性およびデータの安全に必要な 最低の条件を満たした運用可能な MySQL Cluster を構築できます。
この項ではハードウェアおよびソフトウェア要件;ネットワークの問題、MySQL Cluster のインストール、設定の問題、起動、停止、およびクラスタの再起動;サンプル データベースのローディング、並びにクエリの実行について説明します。
基本的な仮定条件
この手引書は以下の仮定条件に基づいています。
クラスタの設定には 4 台のノードを使用し、それぞれ個別のホストで、以下に示すように一般的な Ethernet 上の固定ネットワーク アドレスを持っていいます。
ノード | IP アドレス |
マネジメント (MGM) ノード | 192.168.0.10 |
MySQL サーバー (SQL) ノード | 192.168.0.20 |
データ (NDBD) ノード "A" | 192.168.0.30 |
データ (NDBD) ノード "B" | 192.168.0.40 |
以下の図で詳しく説明します。
注:分かり易く
(および信頼性)
するのために、この手引書では数値の IP
アドレスのみ使用しています。しかし、お客様のネットワークの
DNS
分割が可能な場合、クラスタを設定する際に
IP
アドレスの代わりホスト名を使用することができます。また、/etc/hosts
ファイルあるいは利用可能な場合お客様のオペレーティング
システム相当するものを使用してホストの自動照合を行う手段を提供することもできます。
このシナリオの各ホストはインテル ベースのディスクトップ PC で、標準設定の不必要なサービスの要らないディスクにインストールした一般的な Linux 分散型で行っています。標準の TCP/IP ネットワーク機能を備えたコアの OS で十分です。簡略化するために、すべてのホストのファイルシステムは全く同じものを使用しています。ファイルシステムが同じでない場合、以下の指示に従がう必要があります。
標準の 100 Mbps あるいは 1 ギガビットの Ethernet カードをそのカードの適切なドライバを使用して各マシンにインストールしています。4 台のすべてのホストはスイッチなどの標準の Ethernet ネットワーク機器を使用して接続しています。(すべてのマシンは同じスループットのネットワーク カードを使用する必要があります。つまり、クラスタの 4 台のすべてのマシンは 100 Mbps カードあるいは 4 台のすべてのマシンは 1 Gbps カードを使用する必要があります。)MySQL Cluster は 100 Mbps のネットワークで動作します。しかし、ギガビットの Ethernet を使用するとパフォーマンスが向上します。
MySQL Cluster は 100 Mbps 以下のスループットのネットワークで使用されるようには設計されて おりませんのでこの点ご留意願います。このため(とりわけ)、MySQL Cluster をインターネットなどの公共のネットワークを使用しても多分うまく行かないし、またまた推奨していません。
サンプルのデータ用に、弊社では
world
データベースを使用します。それは MySQL AB
のウェブ
サイトからダウンロードできます。このデータベースは比較的スペースが小さいので、弊社では各マシンは
256MB RAM あれば、オペレーティング
システム、ホスト NDB
プロセス、および(データノード用)データベースの保持に十分であると考えています。
この手引書では Linux オペレーティング システムにを採り上げていますが、ここでの説明およびプロシージャは他のサポートしているオペラーティング システムにも転用できます。弊社ではお客様が既にネットワーク機能を備えたオペレーティング システムの最低限のインストールおよび設定をご存知で、必要に応じてこの件に関する支援をどこからでも得られるものであるという前提で説明しています。
次項では MySQL Cluster のハードウェア、ソフトウェア、およびネットワーク要件についてさらに突っ込んだ説明をします。(項14.3.1. 「ハードウェア、ソフトウェア、およびネットワークの構築」 参照。)